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顧客にメリットを提示せよ

「はいどうぞー」

目の前に差し出されたポケットティッシュ、あなたは受け取りますか?

駅前に行くと、よくティッシュ配りをしているのを見かけますよね。私も昔キャバクラのティッシュ配りをしたことがあります。あれは20代のかわいい女性にしか渡してはいけないというルールがありましたが(笑) ティッシュというのは、比較的受け取ってもらいやすいです。受け取ってくれるほとんどの人がティッシュのケースに書いてある求人なり商品の広告なりには興味がありません。でも受け取ってもらえます。なぜなら、ティッシュは使えるものだからです。絶対に受け取らないと決めている人を除けば、頑張れば受け取ってもらえます。人間はティッシュを使うからです

丁寧だけど、誰も受け取らないチラシ


ある日街中を歩いていると、チラシ配りの人が熱心にチラシを配っていました。前方から丁寧な物言いの大きな声が聞こえてきます。私が通ると彼はすぐに私に近寄ってきて、深々と頭を下げてこう言いました。

「どうぞよろしくお願いします。ぜひ受け取ってください」と。

こんな丁寧なチラシ配りの人珍しいなぁと思いつつも、私は受け取ることをしませんでした。

 

私の前を歩いていた人も、後方を歩いていた人も、皆同じように受け取ることをしませんでした。

宙に漂うのは、彼の丁寧すぎる物言いのみでした。

また別のチラシ配りの人


「コンタクトレンズのクーポンです」というようなセリフの元気な声を街中で聞いたことがありますよね?

受け取ったことがないのでわかりかねますが、おそらくコンタクトレンズのクーポンを配布しているのでしょう。言葉通りですが(笑) 顧客獲得のための街中でのクーポン配布です。それを受け取ったお客が、そのクーポンを持ってお店に行けば、割引価格で商品を購入できます。ではそのチラシを受け取る人は誰でしょうか?

コンタクトレンズを使っている人ですね。

 

配っている人が、「コンタクトレンズのクーポン」的なことを言っているので、コンタクトレンズを使っていて、購入を考えている人にしてみればおいしい話であるはずです。だって割引価格で商品を購入できるのですから。受け取らない手はありません。

丁寧なチラシ配りの人


話は丁寧なチラシ配りの人に戻ります。

非常に丁寧で人に不快な思いをさせないチラシ配りの人はある点を見過ごしていました。チラシ配りとかティシュ配りってけっこうしつこい人もいて面倒な時もありますよね?それを思えば、彼の丁寧で人に不快感を与えない物言いはアドバンテージになる可能性もあります。

でも彼の手の中のチラシは一向に減りませんでした。

 

なぜなら彼は、

何のメリットも提示していなかったのですから。

 

何のチラシかもわからない(メリットの提示がない)ただの紙切れ(ゴミ)を誰が受け取るというのでしょうか?もしも受け取ってくれるとしたらリサイクル業者くらいのものではないでしょうか?

 

人間は基本的に四六時中自分の世界に閉じこもっています。どこにいても何をしていても。目の前の物事に対して、自分にとって何の利点があるのか?を問いかけ続けているのです。

 

彼は人々のその疑問に答える言葉を一言も言いませんでした。誰も傷つけることはありませんでしたが、誰にも影響を与えることもできなかったのです。それでは何の意味もないのです。