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『ミスタードーナツ物語』桑原聡子

一方は「祈りの経営」を掲げ、まずお客様に価値を与えることを最優先し、今日でもなお生き残り、もう一方は、顧客に価値を提供できずに市場から姿を消しました。

今はハロウィンキャンペーン中ですね。

ミスタドーナツはお好きですか?

私は好きです。

 

ホットカフェオレが飲み放題なので(一部店舗では実施なし)、一時期は出勤前にほぼ毎日行っていました。ドーナツはおいしいし、ドーナツというか、エビグラタンパイをよく頼んでいましたが、モーニングセットは、好きなドーナツとドリンクで340円だったと思います。接客も良かったですし、ほぼ毎日行っていました。

 

ちなみに、出だしに書いたのは、ミスタードーナツとダンキンドーナツのことです。おわかりですね?創業者鈴木清一が掲げる「祈りの経営」を信念とするダスキンと組んだミスタードーナツが今でもなお日本で生き残っています。

 

ミスタードーナツを運営しているのが、清掃事業で有名なダスキンだというのは、わりと知られた話だそうですが、私はつい最近まで知りませんでした。

 

ダスキンといえば、子どもの頃によくダスキンの人が清掃用具を交換しに?家に来ていたので、知っていましたが、ドーナツ事業までやっていたとは知りませんでしたし、まぁその当時は興味もなかったですが。

 

最近になって知ったというのも、ミスタードーナツを頻繁に利用するようになって、接客もお店の雰囲気も良かったのでお店のアンケートに応えようと思って、会社のことを調べているときに、『ミスタードーナツ物語』という本までたどり着いて読んでみたのがきっかけです。

 

『ミスタードーナツ物語』という本ですが、今知りましたが、平成10年に出版された本なので、ずいぶんと前ですね。

その頃から、ずいぶんと変わっていることもあると思いますが、今日に至るまでミスタードーナツは存続していますし、きっと書かれている戦略などは正しかったということなのでしょう。

 

このミスタードーナツですが、マクドナルドやケンタッキーなど名だたる強豪としのぎを削ってきた強者でありますが、日本上陸当初のエピソードは、本当に波乱万丈といってよいストーリーです。

 

ミスタードーナツは、ダスキン創業者の鈴木さんが、ミスタードーナツ創業者のハリー・B・ウィノカーと結んだ、フランチャイズ契約からスタートした事業です。1984年にアメリカ本社から独立。

当時日本でも注目されたプロジェクトだったそうですが、本を読む限り、その裏事情が本当にずさんでひどい(笑)

 

ダスキンからアメリカにドーナツ作りのために研修に行った一行を待っていたのは、機会化とは程遠い、生地をコネコネする職人のような作業でした。先進国のアメリカのことだから、壮大にベルトコンベアーみたいなのを創造していたのでしょうか。

「なんじゃこりゃーーーーーーーー」という話になりました。

 

しかし、

 

 

もうその時点で、引くに引けない状態です。

 

 

莫大な契約金を支払ってしまっていますし、アメリカに乗り込んだ一行は、勝ち目が薄いと社内の誰もが後ずさりする中、「我こそは」と志願した勇者たちです。言い方を変えるとクビがかかったような状態です。

 

慣れない地アメリカで、死に物狂いで彼らはドーナツ作りを覚え込みます。もう食べるものも勉強のためドーナツばかり。絶対嫌いになりますよね。

 

そんな折に、競合企業のある人物と出会っています。

 

競合企業というのは、ダンキンドーナツです。ダンキンドーナツはアメリカでもミスタードーナツと比較できないほど人気があり、システムもしっかりしていて、西武流通グループ(当時)と組んで、日本への進出を図っていました。ライバルと言えれば良いですが、実際にはレベル差のある強大な競合だったのだと想像できます。もう勝てっこないとう巨人を前にした人間のようだったのだと思います。

 

ところが、

 

これは勝機があると考えました。

 

そのときアメリカで出会って話したある人物というのが西武流通のダンキンドーナツ担当者なのですが、

 

命がけでミスタードーナツにかける自分たちに対して、その担当者は、「こんな仕事やらされて・・・」とやる気のない状態で臨んでいたのです。

 

あなただったらどうですか?

 

 

「負けてたまるか!」ってなりますよね?

 

 

実際ダスキン一行は、決意を固め、その後ミスタードーナツを成功に導きます。

 

 

お店誕生のストーリーを知ると、きっとドーナツが今までよりももっとおいしく感じられるはずです。

 

ミスタードーナツといえば、今のハロウィンキャンペーンもそうですけど、ポイントをためてグッズと交換とか、顧客を繰り返しお店に呼ぶのがうまい企業ですよね。ミスタードーナツのポイントをためて交換する景品って、実家にひとつはありません?(笑) その点でも参考にしたいお店です。

 

最後に、何かを成し遂げたいと強い思いを持っているストイックなあなたに、『ミスタードーナツ物語』から勇気の出る言葉の引用を。

 

「地獄のようなことを何度も繰り返し、どろどろの状態ではいずり回って、その中でミスタードーナツの一号店はオープンした。新規事業はきれいごとでは成功しない。地獄をはいずり回った者のみが成功を手にすることができる。スマートにやって成功するなら誰だって成功するではないか」

P200、201より引用

【参考・引用】

『人を愛し、人がいきる心の経営 ミスタードナーツ物語』桑原聡子 オフィス2020 平成10年