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靴屋のおじいさんと青山の靴

2017年9月15日

ちょっと前から気になっていたのだけど、靴の塗装が剥がれてきていて、「何とかならないかなー」と思っていた。自分でできることは一通りやってみたのだけど、クリームを塗るとか。でも全く解決しなくて、これはプロの力を借りなきゃダメだなーと靴の修理屋さんに靴を持って行ったのです。

いくらくらいかかるかというのと、直せるのかというのを始めに聞いて、良さそうならやってもらおうかとものすごく軽い気持ちで行ってみたわけですよ。

 

 

「これ直りますかね?-」

 

「貸して」

 

 

その道長そうだなというおじいさんがひょっこりと顔を出して、私の質問に全く答えることなく、答える気すらなく、靴を貸してみろと言うわけですよ。そうですよねおじいさん!あなたはプロの靴の修理屋さんなのだから、人と会話するよりもまずは靴との会話ですよね!

 

 

おじいさんは私がまだお願いしますと言わぬうちに靴を磨き始めた。

 

「おいおい大丈夫か?財布の中には1000円札1枚しかないぞ。それよりもまず直るのだろうか?」

 

 

作業は黙々と進んだ。その手さばきはまさしくプロのそれで、私は我を忘れるほどに見とれてしまった。すごい!すごいよおじいさん!作業は黙々と進んだ。

 

「もう片方もやっちゃうから貸して」

 

「はい」

 

 

もう片方の靴も芸術的な流れでもって生まれ変わっていく

 

 

生まれ変わっていく?

 

 

 

生まれ変わっているか?

 

 

 

私は先に差し出して、おじいさんの仕事を終えて戻ってきた靴を見た。

 

 

変わってない

 

 

変わってへん

 

 

 

全く修理されてへん

 

 

 

おじいさんは言った。

 

 

 

「これはどうにもならんな。でもそんなに目立たないから気にするな(笑)」

 

 

 

「はい500円!!!」

 

 

 

 

 

私は500円を支払ってお店を出た。私の足元の靴は入る前と同じ状態だった。なんだか非常にモヤモヤした(笑)

 

 

 

でもこれはこれで有りな気がした。おじいさんは私1人の前で最高のパフォーマンスを演じてくれた。それは芸術としての靴磨きで、そのパフォーマンスにお金を払ったのだと自分に言い聞かせた。

 

 

 

それはそうと問題は解決せずかー。

 

日常

Posted by 青山ゆう